- LPSが体に良いと聞いたけど、何を食べたらいい?
- LPSについてどんなものか知りたい
- LPSはどうやって摂ったらいいの?
健康維持をサポートする成分としてLPS(リポポリサッカライド)が注目されています。LPSは野菜や海藻、穀物など身近な食材に含まれている成分です。自然と体に取り入れられているLPSですが、近年日々の健康管理に役立つ成分として、研究が進められています。
本記事では、LPSの基礎知識に加えてLPSを多く含む食材や、LPSを摂り入れる際の調理の工夫について解説します。記事を読めば、LPSを意識した食生活の方法がわかり、健康づくりに役立ちます。
LPSは自然環境に存在する細菌由来の成分です。自然の中で育まれた植物の力を日々の食事に摂り入れることに注目が集まっています。LPSは野菜や海藻類に多く、調理によっては失われてしまうため加熱や下処理の工夫が必要です。毎日の食事にLPSを多く含む食材を取り入れて、LPSを意識した食生活を始めましょう。
LPSとは細菌由来の成分

LPSとは自然界に広く存在する細菌由来の成分で、リポポリサッカライド(Lipopolysaccharide)の略称です。細菌の外膜を構成し、健やかな毎日をサポートする成分として研究が進められています。
植物は自然環境のなかで自らを維持するさまざまな性質を育んできました。LPSを含む自然由来の小さな細菌や微生物は、落ち葉や動物の糞など有機物を分解して栄養素に変える働きをしています。海の中にもたくさんの微生物が存在しているため、海藻類もLPSが豊富です。
LPSは昔から自然と人の体内に入り、植物と同様に健康維持をサポートしていることがわかってきました。健やかな毎日を維持するために、バランスの良い食事からLPSを摂り入れましょう。
» 注目の成分LPSとは?含まれる食品や一緒に摂りたい成分を紹介
【種類別】LPSが多く含まれる食材

LPSはさまざまな食材に含まれています。LPSの含有量が多い食材をカテゴリー別に紹介します。
根菜類
土壌の細菌と長期間触れて育つ根菜類は、LPSが豊富に含まれています。代表例は以下のとおりです。
- レンコン
- ゴボウ
- にんじん
- 大根
- さつまいも
- じゃがいも
- 長いも
近年は土壌に含まれる栄養分を吸収する良い菌(共生菌)に配慮された農薬が開発され、多くのメーカーで製造されています。また有機農法は環境へ配慮した農業生産の方法です。有機農法で育った野菜は多くのスーパーで手に入ります。
海藻類

海藻類は微生物が豊富な海の環境をそのまま吸収していて、LPSを多く含む食材です。代表例は以下のとおりです。
- めかぶ
- わかめ
- ひじき
- 昆布
- のり
- もずく
海藻類はLPS以外にも五大栄養素の一つであるミネラルなど、栄養素が豊富な食材です。厚生労働省もバランスの良い食事の一環として海藻類の活用が示されています。健康的な食生活を考える上で意識したい食材です。
» 厚生労働省「健康の維持・増進に必要とされる栄養バランスの確保からみた「健康な食事」基準についての検討(食事最適化法を用いた検討)」(外部サイト)
葉物野菜
葉物野菜は土に近い外側の葉の部分にLPSが多く含まれています。代表的な食材例は以下のとおりです。
- 明日葉
- ほうれん草
- キャベツ
- レタス
- 白菜
葉物野菜の中でもLPS含有量が特に多いのは明日葉です。明日葉には食物繊維やβ-カロテン、ポリフェノールが豊富に含まれていて、スーパーフードとしても注目されています。日常的に取り入れやすい粉末タイプの明日葉も活用できます。
» 明日葉の栄養|保存方法や手軽に取り入れる方法を紹介
穀類

穀類の外側にあたる糠や胚芽の部分にもLPSは多く存在しています。穀類のLPSは精製度合いによって含有量が変わる点が特徴です。代表的な食材は以下のとおりです。
- 玄米
- 全粒粉小麦
- ライ麦
- 十割蕎麦
玄米は外皮ごと食べられるため、LPSを意識した食事では取り入れたい食材です。玄米の食感や味が気になる場合は、100%精製されていない七分つき米や五分つき米から始める方法もあります。
パン食では外皮を含む粒全体を粉砕した全粒粉小麦や、外皮が一部しか取り除かれていないライ麦を使った食品を選びましょう。玄米や全粒粉の食品はスーパーやパン屋で手軽に手に入ります。
きのこ類
きのこは土壌や木材などの微生物が豊富な環境で育つ、LPSを摂り入れやすい食材です。代表的な食材は以下のとおりです。
- ひらたけ
- しいたけ
- なめこ
- マッシュルーム
きのこ類はLPSと相性が良いβ-グルカンが含まれる食品です。きのこ類を献立に取り入れる際は、LPSを含む他の食材と組み合わせると栄養バランスが整います。
きのこ類は水溶性ビタミンであるビタミンB群も多く含まれています。きのこ類を調理する際はスープも一緒に飲むと、きのこに含まれる栄養成分を無駄なく摂り入れられます。
» 農林水産省「特集1きのこ(3)」(外部サイト)
LPSの1日摂取目安量は500μg

LPSの1日あたりの摂取目安は、成人で500μg程度を目指すと良いとされています。500μgという量は、バランスの良い食事を心がけていれば、日々の生活のなかで自然に達成しやすい数値です。和食中心の献立や、LPSを含む主食や食材を取り入れた献立であれば、自然とLPSを摂取できます。
ただし現代の食生活では、加工食品や精製された食品を多く摂る傾向があります。めん類やパン類などの加工食品が多い食生活では、LPSの摂取量は少なくなりがちです。
LPSを多く含む食材を意識的に食事に取り入れることで、目安量を満たしやすくなります。
LPSが多く含まれる食材の含有量

LPSは食材によっても含有量が大きく変わります。LPS含有量の多い食材を紹介します。
| 食材 | LPS含有量(μg/g) |
|---|---|
| めかぶ(粉末) | 42.8 |
| わかめ(乾燥) | 21.2 |
| 渋柿(発酵食品) | 17.1 |
| 明日葉(粉末) | 13.8 |
| 玄米 | 10.0 |
| 小麦ふすま | 8.8 |
| 小麦胚芽 | 7.5 |
| 蕎麦外層粉 | 5.9 |
| 胚芽大麦ファイバー | 3.0 |
| しいたけ | 2.0 |
| ほうれん草(粉末) | 1.3 |
| 大麦若葉(粉末) | 0.5 |
| ケール(粉末) | 0.2 |
食材別では海藻類のLPS含有量が特に多いことがわかります。最もLPS含有量が多いめかぶ(粉末)や次に続くわかめ(乾燥)は、調理も簡単で取り入れやすい食材です。
穀類である小麦ふすまは小麦の外皮、小麦胚芽は小麦の芽になる部分です。粉末タイプであれば日常の料理や飲み物に混ぜて活用できます。
ほうれん草やしいたけは海藻類などに比べてLPSの含有量は控えめです。きのこ類からLPSを摂り入れる場合は、他の食材との組み合わせを意識しましょう。
LPSを含む食材を調理する4つのコツ

LPSは調理方法によって摂り入れる量に違いがあります。LPSを含む食材を調理するコツを4つ紹介します。
野菜は皮ごと調理する
野菜は皮ごと調理しましょう。LPSは土壌の細菌に由来する成分のため、土に直接触れている野菜の皮の部分に多く含まれています。根菜類は皮をむかずにそのまま調理すると、より多くのLPSが摂取できます。
長いもは皮をむいて調理をする方法が一般的ですが、よく洗えば皮ごと食べられる食材です。たわしなどを使って長芋についた泥や土を洗い流し、他の根菜類と同様に炒め物や汁物などに利用できます。皮が付いた食材の食感が気になる場合は、皮を薄くむくとLPSが残りやすくなります。
適度な加熱で仕上げる
LPSを意識した調理では加熱しすぎを避け、短時間で仕上げる調理法を選びましょう。LPSは熱に対して一定の耐性がありますが、180度以上の熱を加えると性質が変化する可能性があります。食材を調理する際には以下の点に気をつけましょう。
- 生で食べられる食材は生で食べる
- さっと茹でる
- 蒸す
- 短時間で炒める
揚げ物や長時間の煮込み料理ではLPSを損なう原因となるため、加熱を最小限に抑えた調理方法がおすすめです。
水にさらす時間を短くする

LPSの食材を洗う時は水に触れる時間をできるだけ短くします。LPSは水に溶けやすい性質があり、野菜を長時間水にさらすと、LPSが水の中に流れ出てしまうためです。
レンコンやゴボウ、じゃがいもは調理の過程でアク抜きのために水にさらしますが、さらす時間はできるだけ短くしましょう。食材を水にサッとくぐらせる程度が目安です。
戻し汁・煮汁も料理に活用する
乾燥しいたけや乾燥わかめなどを使う場合は、戻し汁を捨てずに料理に活用すると溶け出したLPSも無駄なく摂り入れられます。乾燥した食材を水で戻す際、LPSは戻し汁の中に溶け出すためです。
海藻類である昆布出汁にもLPSが多く含まれます。和食の基本である出汁を取る習慣は、LPSを摂取する観点からも理にかなった調理法です。野菜スープやミネストローネなど、煮汁ごと食べられる料理にすれば、LPSを余すことなく食べられます。
LPSと一緒に摂りたい!乳酸菌を含む身近な発酵食品

乳酸菌とLPSは相性が良いといわれており、毎日の栄養バランスを整えるのにおすすめの組み合わせです。
乳酸菌を含む身近な発酵食品は、以下のとおりです。
- ヨーグルト(特にカスピ海ヨーグルト)
- 味噌
- ぬか漬け・漬物
- キムチ
- 納豆
- 醤油
カスピ海ヨーグルトは製造過程で使用される酢酸菌にLPSが含まれるため、乳酸菌とLPSを同時に摂り入れられる食品です。
身近な食材でLPSを摂り入れる献立の組み合わせ例

LPSを含む食材を毎日の食事に取り入れやすい献立例を紹介します。
手軽に取り入れるならスープとカスピ海ヨーグルト
忙しい朝や時間がないときは、皮ごと調理した根菜スープがおすすめです。根菜類の野菜を皮つきのままカットして煮込みます。スープは汁ごと食べるとLPSを損ないません。デザートでカスピ海ヨーグルトを添えれば、LPSと乳酸菌が一緒に摂り入れられます。
玄米、味噌汁、ぬか漬けで一汁三菜を意識した和食献立

玄米にわかめや根菜の味噌汁を添え、ぬか漬けなどの発酵食品を一品加えるだけで、LPSと乳酸菌をバランス良く摂取できます。日本の伝統的な和食スタイルは、LPSを摂取するのに最適です。昔ながらの一汁三菜を意識した食事は、自然とLPSを摂り入れる献立です。
玄米ご飯の上にめかぶや発酵食品の納豆、キムチをのせた丼ものも活用できます。ネバネバ食材と発酵食品の組み合わせで、LPSと乳酸菌が一緒に食べられます。
麺類なら十割蕎麦にLPSを多く含む食材をトッピング
麺類でLPSを摂り入れるなら十割蕎麦を選びましょう。蕎麦粉100%の十割蕎麦にはLPSが豊富に含まれています。
しいたけやなめこを加えたきのこ蕎麦や、わかめをのせたわかめ蕎麦がおすすめです。納豆やキムチをトッピングすれば、発酵食品と一緒に食べられます。蕎麦の茹で汁にもLPSが溶け出しているので、蕎麦湯まで飲みましょう。
LPS食材を毎日の食事に取り入れよう

LPSは土壌や海洋など自然環境に存在する細菌に由来する成分です。自然の植物が本来持っている育つ力が、健康にも活用できるとして研究が進んでいます。
LPSは普段から口にしている根菜類や海藻類、穀類やきのこ類など身近な食材に含まれます。近年は加工品や精製された食品などの広がりにより、自然に摂り入れられるLPSの量は減ってきています。LPSは健康的な食生活の一環として、毎日の食事から意識して取り入れたい成分です。
LPSを食事から摂り入れるためには、調理法の工夫が大切です。野菜は皮ごと使い、加熱しすぎず、水に流れ出やすい性質を踏まえて調理しましょう。食事の際はLPSと相性の良い乳酸菌を含む発酵食品と組み合わせた献立がおすすめです。
日本の伝統的な和食の献立や出汁を取る文化からは、自然とLPSを摂取できます。毎日の食卓にある身近な食材と組み合わせて、無理なくLPSを摂り入れていきましょう。