- ミネラルの役割を知りたい
- ミネラルが不足するとどうなるの?
- ミネラルを多く含む食品を知りたい
ミネラルは体の健康維持に欠かせない栄養素です。ミネラルは体内でつくれないため、日々の食事から意識して摂ることが必要です。
この記事ではミネラル不足に陥る原因や役割、摂取を意識した食習慣、ミネラルを多く含む食品について解説します。記事を読めばミネラルの重要性が分かり、日々の食生活に取り入れる方法がわかります。
ミネラルは体のさまざまな機能に関与している栄養素です。ミネラルを多く含む食品を積極的に摂取し、バランスの取れた食生活を心がけましょう。
ミネラルとは人体の構成成分

ミネラルは私たちの体を構成する重要な成分であり、健康維持に欠かせない栄養素です。体内で合成できないため、外部からの摂取が欠かせません。ミネラルの主な特徴は、以下のとおりです。
- 炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミンと並ぶ五大栄養素のひとつ
- 多量ミネラルと微量ミネラルの2種類に分類される
- 単独では働かず、複数のミネラルが互いに影響し合いながら機能する
ミネラルは体の基盤を作り、コンディションを整えるために重要な働きをしています。
ミネラル不足に陥る原因

ミネラル不足に陥る主な原因は、以下のとおりです。
- 食生活の乱れ
- 塩分過多
- 生活習慣の乱れ
食生活の乱れ
食生活の乱れはミネラル不足に直結します。現代の食生活では加工食品や外食に頼ることが多く、意識しないとミネラルが不足しやすくなります。ミネラルが不足しやすい食生活は、以下のとおりです。
- 加工食品や外食の頻度が高い
- 野菜や果物の摂取量が少ない
- 偏食や極端なダイエットをしている
- 食事の時間が不規則
加工食品は製造過程でミネラルが失われやすく、外食は味付けが濃いためミネラルの排出を促す塩分が多くなりがちです。ミネラルを多く含む野菜や果物の摂取量が少ないと、ミネラルの摂取量も不足しやすくなります。食事の時間が不規則な場合、栄養の吸収効率が下がり、体内のミネラルバランスを維持しにくくなるため、注意が必要です。
塩分過多

塩分の過剰摂取は体内のナトリウム濃度を上昇させます。体は濃度を下げようとして、本来必要なカリウムなどのミネラルまで一緒に尿として排出してしまい、結果的にミネラル不足を招きます。塩分過多になりやすい方の特徴は、以下のとおりです。
- 加工食品や外食の頻度が高い
- 調味料を多く使用する
- 塩辛い食品を好む
濃い味付けに慣れてしまうと、知らず知らずのうちに塩分を摂りすぎている可能性があります。出汁を活用したり、酸味や薬味を効かせたりするなど、無理のない範囲で減塩を意識しましょう。
生活習慣の乱れ
不規則な生活やストレスが続くと、体内のミネラルバランスを崩しやすくなります。生活習慣が乱れやすい主な原因は、以下のとおりです。
- 睡眠不足や不規則な睡眠
- 運動不足
- ストレスの多い生活
- 喫煙や過度の飲酒
- 過度のダイエット
睡眠の乱れは自律神経の乱れにつながり、体の代謝やミネラルの調節機能に影響を及ぼします。運動不足は筋肉への刺激が減ることで、ミネラルの代謝や骨の維持機能が低下しやすいです。
ストレスへの対抗やアルコールの分解には多くのミネラルを消費します。喫煙はミネラルの吸収を妨げ、排出を促すため、注意が必要です。
ミネラルの種類

ミネラルは体を構成する成分であり、健康維持に欠かせません。ミネラルには以下のような種類があります。
- カルシウム:体内に最も多く存在するミネラル
- リン:加工食品や食品添加物に多く含まれているミネラル
- カリウム:夏場や運動後は特に意識して補いたいミネラル
- 硫黄:タンパク質の構成成分であるミネラル
- 塩素:食塩の主成分として摂取されるミネラル
- ナトリウム:血液・体液の濃度を調整するミネラル
- マグネシウム:酵素の働きを助けるミネラル
- 鉄:ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分類されるミネラル
- 亜鉛:体内に約2〜4g存在するミネラル
- 銅:肝臓に多く存在するミネラル
- マンガン:植物性食品に多く含まれるミネラル
- クロム:糖質の多い食事で消費されやすくなるミネラル
- ヨウ素:海藻類に多く含まれるミネラル
- セレン:魚介類に多く含まれるミネラル
- モリブデン:食品中の含有量は産地によって異なるミネラル
- コバルト:ビタミンB12の構成成分となるミネラル
カルシウム:体内に最も多く存在するミネラル
カルシウムは体内に最も多く存在するミネラルで、体重の約1〜2%を占めます。体内のカルシウムの99%は骨や歯に存在し、残りの1%は血液や筋肉、神経などに存在します。乳製品や小魚、緑黄色野菜はカルシウムを多く含む食品です。相性が良いビタミンDと一緒に摂取することをおすすめします。
一方でカフェインや塩分の過剰摂取はカルシウムの補給に影響を与えるため、摂取バランスに注意が必要です。カルシウムは成長期の子どもや妊娠中・授乳中の方、高齢者が特に意識して摂りたい栄養素のひとつとして知られています。
リン:加工食品や食品添加物に多く含まれているミネラル

リンは体内のリンの約85%は骨や歯に存在し、残りの15%は細胞内に存在するとされているミネラルです。肉や魚、乳製品など多くの食品に含まれており、通常の食生活では不足しにくい栄養素のひとつです。
リンはカルシウムとのバランスが大切とされており、理想的な摂取比率はカルシウム1:リン1とされています。加工食品や食品添加物にも多く含まれているため、現代の食生活では過剰摂取になりやすいとされています。不足よりも過剰摂取に注意が必要なミネラルとして知られているため、加工食品の摂取頻度を意識することが大切です。
カリウム:夏場や運動後は特に意識して補いたいミネラル
カリウムは体内に多く存在する多量ミネラルのひとつで、発汗によって失われやすいため、夏場や運動後は特に意識して補いたい栄養素です。水溶性のため調理によっても失われやすく、体内に蓄積されにくい性質があります。
カリウムはほうれん草やさつまいも、バナナ、アボカドなどの野菜や果物のほか、納豆などの豆類や海藻類にも多く含まれています。日本人はカリウムが不足しがちとされており、加工食品や外食が多い食生活では特に意識して補うことが推奨されています。
硫黄:タンパク質の構成成分であるミネラル

硫黄はタンパク質の構成成分として知られており、含硫アミノ酸(メチオニン・システインなど)の形で摂取されることが多いミネラルです。体内で合成できないため食事からの摂取が必要な栄養素とされています。
硫黄は肉類や魚介類、卵、乳製品、大豆などのタンパク質を含む食品に多く含まれています。通常の食生活では不足しにくい栄養素とされており、バランスの良い食事を心がけることで自然と摂取しやすいミネラルです。
塩素:食塩の主成分として摂取されるミネラル
塩素は体内に多く存在する多量ミネラルのひとつで、ナトリウムと結合した塩化ナトリウム(食塩)の形で摂取されることが多い栄養素です。食塩・しょうゆ・みそなどの調味料や加工食品、漬物などの塩蔵食品に多く含まれており、天然の食品にも微量に含まれています。
加工食品や外食が多い食生活では過剰摂取になりやすいため、ナトリウムとのバランスを意識しながら減塩を心がけることが大切です。
ナトリウム:水分と密接な関係にあるミネラル

ナトリウムは水分と密接な関係にある栄養素として知られており、塩化ナトリウム(食塩)の形で摂取されることが多く、カリウムと拮抗しながらバランスを保つ働きがあります。
日本の食卓に欠かせない調味料や塩蔵食品に多く含まれているため、意識しなくても日常的に摂取しやすい栄養素です。日本人のナトリウムの平均摂取量は目標量を上回っているとされています。カリウムと一緒に摂ることでバランスを保ちやすくなるため、カリウムを含む野菜や果物と組み合わせることが大切です。
マグネシウム:酵素の働きを助けるミネラル
マグネシウムは300種以上の酵素反応に関与するミネラルです。体内のマグネシウムの約60%は骨に存在し、残りは筋肉や軟組織に存在します。マグネシウムが多く含まれる食品はナッツ類や大豆製品、ほうれん草です。
マグネシウムはストレスや過度な発汗で失われやすく、アルコールの摂取によって排出が促進されると言われています。日本人の多くが推奨量を下回っているとされており、白米や精製小麦など精製度の高い食品中心の食生活では不足しやすい栄養素です。
鉄:ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分類されるミネラル

鉄はヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分類され、動物性食品に含まれるヘム鉄と植物性食品に含まれる非ヘム鉄をバランスよく摂ることが推奨されています。
食事からの摂取量が不足しやすく、日本人女性の多くが推奨量を下回っているとされる栄養素です。鉄はレバーや赤身肉、かつお、あさりなどの動物性食品のほか、小松菜・ほうれん草・納豆・豆腐・ひじきなどの植物性食品にも多く含まれています。
亜鉛:体内に約2〜4g存在するミネラル
亜鉛は体内に約2〜4g存在するといわれている微量ミネラルのひとつで、体内で合成できないため食事からの摂取が必要な栄養素です。水溶性の性質を持ち、体内に貯蔵する仕組みがほとんどないため、毎日の食事からこまめに摂る必要があります。
亜鉛は牡蠣や牛赤身肉、豚レバーなどの動物性食品のほか、納豆や豆腐などの大豆製品、カシューナッツやアーモンドなどのナッツ類にも多く含まれています。動物性タンパク質やビタミンC、クエン酸との相性が良いとされているため意識して組み合わせることがおすすめです。
銅:肝臓に多く存在するミネラル

銅は肝臓に多く存在する微量ミネラルで、加熱調理によって失われにくい性質があるとされています。食品中の銅は比較的安定しており、保存方法や調理法による影響を受けにくい栄養素です。
銅は牡蠣やするめなどの魚介類、レバーや牛肉などの動物性食品のほか、カシューナッツやアーモンドなどのナッツ類、納豆や豆腐などの大豆製品にも多く含まれています。通常の食生活では不足しにくい栄養素とされていますが、極端なダイエットや偏った食事では不足しやすくなるため注意が必要です。
マンガン:植物性食品に多く含まれるミネラル
マンガンは植物性食品に多く含まれる傾向があるとされており、抹茶やごま、玄米などに多く含まれています。穀類や豆類、ナッツ類など日常的に摂取しやすい食品にも含まれているため、バランスの良い食事を心がけることで摂りやすい栄養素です。
通常の食生活では不足しにくい栄養素とされていますが、極端なダイエットや精製食品中心の食生活では摂りにくくなるため注意が必要です。鉄や亜鉛など他のミネラルとのバランスを意識しながら、毎日の食事から継続して摂取していきましょう。
クロム:糖質の多い食事では消費されやすいミネラル

クロムは糖質の多い食事では消費されやすいため、食事内容を意識する必要がある栄養素です。クロムには三価クロムと六価クロムの2種類が存在しますが、食品に含まれるクロムは三価クロムです。六価クロムは有害とされているため栄養素としての役割はなく、体内では三価クロムの形で機能します。
クロムは牛肉や鶏肉などの肉類、いわしやまぐろなどの魚介類のほか、玄米や全粒粉などの穀類、納豆や大豆などの豆類にも多く含まれています。体内に蓄積されにくい性質があるため、毎日の食事からこまめに摂ることが大切です。
ヨウ素:海藻類に多く含まれるミネラル
ヨウ素は体内で合成できない栄養素ですが、日本人は海藻類を多く食べる食文化があるため摂取量が多い傾向にあります。ヨウ素は昆布やわかめ、のりなどの海藻類のほか、たらやさばなどの魚介類、牛乳やヨーグルトなどの乳製品にも多く含まれています。
通常の食生活では不足しにくく、海藻類の摂りすぎによるヨウ素の過剰摂取に注意が必要です。妊娠中・授乳中は特に摂取量に注意が必要とされているため、気になる方は医師や専門家に相談することをおすすめします。
セレン:魚介類に多く含まれるミネラル

セレンはまぐろやかつおなどの魚介類に多く含まれる微量ミネラルのひとつです。魚介類のほか、牛肉や豚肉などの肉類、卵や穀類にも含まれており、動物性食品に含まれるセレンは植物性食品より摂取しやすいとされています。
魚介類を多く食べる日本の食文化から、比較的摂取しやすい栄養素のひとつです。ビタミンEとの相性が良いとされているため意識して一緒に摂ることをおすすめします。
モリブデン:食品中の含有量は産地によって異なるミネラル
モリブデンは土壌中に含まれる成分として知られており、食品中の含有量は産地によって異なる場合があります。水溶性の性質を持つため体内に蓄積されにくく、毎日の食事からこまめに摂ることが大切です。タンパク質やビタミンB群との相性が良いため、意識して組み合わせて摂取することをおすすめします。
モリブデンは大豆や納豆、枝豆などの豆類のほか、玄米などの穀類、牛乳やチーズなどの乳製品にも多く含まれています。通常の食生活では不足しにくい栄養素ですが、加齢とともに摂取効率が変化するとされています。
コバルト:ビタミンB12の構成成分となるミネラル

コバルトはビタミンB12の構成成分として知られている微量ミネラルで、体内で合成できないため食事からの摂取が必要です。植物性食品にはほとんど含まれていないため、菜食主義者やヴィーガンの方は不足しやすいとされています。
コバルトはまぐろやさば、あさりなどの魚介類のほか、牛肉や豚肉などの肉類、レバーなどの内臓系食品、牛乳やチーズなどの乳製品にも多く含まれています。葉酸との相性が良いとされているため、意識して組み合わせて摂ることがおすすめです。
ミネラル摂取を意識した食習慣

旬の野菜は他の時期に比べてミネラルやビタミンなどの栄養価が高く、味も濃くておいしいのが特徴です。価格も手頃なため、家計に優しく健康をサポートできます。
スープやシチューにすることで、野菜や肉のミネラルを効率的に摂取可能です。ミネラルは水溶性のため、料理中に水に溶け出しやすくなります。調理方法を工夫して、ミネラルを無駄なく摂取しましょう。
食事だけでは十分なミネラルを摂取できない場合、サプリメントを利用することも一つの方法です。バランスの良い食事を基本とし、必要に応じて活用しましょう。
» ミネラルが多い7つの飲み物と自分に合った選び方のポイント
ミネラルを多く含む食品

ミネラルは種類ごとに、多く含まれる食品が異なります。特定の食品に偏らず幅広く組み合わせることで、ミネラルバランスが整いやすくなります。特定の食材ばかりを食べるのではなく、主食・主菜・副菜を組み合わせた彩り豊かな食卓を目指しましょう。
サプリメントでミネラルを摂る場合の注意点

サプリメントを利用する際には、いくつかの注意点があります。サプリメントでミネラルを摂る場合の注意点は、以下のとおりです。
1日の推奨摂取量を守る
サプリメントでミネラルを摂取する際は、過剰にならないよう注意が必要です。パッケージに記載された推奨摂取量を守り、必要以上に摂らないようにしましょう。
日々の食事からの摂取量も考慮することが大切です。サプリメントはあくまで不足分を補う手段とし、バランスの取れた食生活を基本にすることが健康維持につながります。
併用する場合は成分表示を確認する

複数のサプリメントを使う場合は、成分の重複に特に注意が必要です。異なる製品に同じミネラルが含まれていることがあり、気づかないうちに摂取量が上限を超えてしまう恐れがあります。
サプリメントのパッケージには、各成分の含有量や推奨摂取量が記載されています。それぞれの製品をよく確認し、全体として過剰にならないよう調整することが安全な活用のポイントです。
相互作用に注意する
ミネラルを摂取する際は、相互作用にも注意が必要です。特定のミネラルが、他の吸収を妨げることがあります。例えば、カルシウムと鉄は相性が悪く、一緒に摂ると互いの摂取効率に影響が出る場合があります。ナトリウムとカリウムも互いに影響し合う関係にあり、バランスよく摂ることが大切です。
ミネラル同士の相互作用を避けるには、サプリメントの摂取タイミングを数時間ずらすのが効果的です。不安がある場合は、医師や栄養士などの専門家に相談することをおすすめします。
食事や飲み物でミネラル摂取を意識しよう

ミネラルは体の健康維持に欠かせない重要な栄養素です。さまざまな食品に含まれていますが、種類によって豊富な食材は異なります。
ミネラルを効率良く摂取するためには、旬の野菜を活用することがおすすめです。食事だけでは十分なミネラルを補いきれない場合は、サプリメントを利用する選択肢もあります。サプリメントを利用する場合は成分表示を確認し、適切な量を守るよう心がけてください。
毎日の食事にミネラルを含む食品を取り入れることで、必要な栄養素を補給できます。バランスの良い食事を基本としながら、食事にミネラルを含む食品を取り入れてみてください。